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2006年6月24日 (土)

シネマ歌舞伎「玉三郎 鷺娘」

MOVIX 松竹(京都 新京極)で上映されているシネマ歌舞伎「坂東玉三郎 鷺娘」を見てきた。

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「日高川入相花王」と「鷺娘」の2本立て。

「日高川」は道成寺の話で、安珍を追いかけてきた清姫(坂東玉三郎)が、日高川の船頭に川を渡すのを断られ、安珍への嫉妬から、身を川に投げ、蛇神に化えり川を渡る話である。

人形浄瑠璃のかたちを取り、人形遣い(尾上菊之助)が清姫を操る様子で進んでいく。

細かい仕草まで、浄瑠璃人形をまねた玉三郎の踊りはたいしたものである。

川に入っては、蛇神への化わりゆく様は、女の執念を思い知らされた。

川面を渡る場面をみて、ふと、先日、京都博物館で見た「義湘絵」で義湘を追いかける善妙が竜と化して海を渡る図を思い出した。

「鷺娘」は鷺の精が初め、白無垢姿で登場する。

ちらちらと雪の降るなか、幽玄の世界のなかで鷺の様子を舞っていく。

鷺の足先をまねて、片足ずつに姿勢をかえていく部分等は、動作の一つ一つが自然で、人間業では無いように思える。

そして、引き抜きで町娘に変り、また、真紅の衣装ではっとさせ、また白無垢に変り、死んでいくと言う舞踏劇である。

舞台の上を果てしなく降りしきる雪の中、情念をもやし白無垢姿でくるくると積る雪を舞い上げながら踊る玉三郎は、ほんとうに美しいものでした。

南座、歌舞伎座でみる歌舞伎は、劇場の雰囲気、観客の反応等の要素も楽しみなものであるが、役者の芸を見切ろうとするならば、細かいところまで見られる、このようなシネマ歌舞伎もいいもではないかと思える。

映画に新しい分野が開けたのではないかと思う。

玉三郎ファンのみならず、日本の美しいものを見たい方は、ぜひ一度足を運んでも損は無いと思う。

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