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2006年7月30日 (日)

坂田藤十郎襲名披露歌舞伎

ちょっと前だが、坂田藤十郎襲名披露歌舞伎に大阪の松竹座へ行ってきた。

Photo_29
去年の京都南座で始まった、中村雁次郎改め坂田藤十郎襲名披露が東京、博多を回り大阪へ帰ってきた。

演目は昼の部に行ったので、「信州川中島」「連獅子」「襲名口上」「夏祭浪速鑑」。

藤十郎さんは扇雀のころからごひいきだったので、今回の襲名は期待している。

演目は

「信州川中島 輝虎配膳」
上杉謙信が武田の軍師、山本勘助をヘッドハンティングするため、母親を接待し、謙信自ら給仕をしたのを、その老婆に虚仮にされ、怒り狂う、それを部下の妻が取りなすという話。
女形の三人、老婆役の坂東竹三郎、勘助の妻役の片岡秀太郎、部下の妻役の片岡孝太郎がそれぞれの持ち味を生かし好演。男役の松嶋屋の連中はくわれぱなし。ちょっと盛り上がりに欠ける。
Img_7515「連獅子」
首を回して髪の毛を振るやつ と言えばおわかりだろうと思う。赤と白の獅子(親と子)が合わせて長い毛を振る髪洗いが見物となるのだが、今回は子獅子(中村壱太郎・・・藤十郎の孫)の勢いが強すぎて親獅子(中村翫雀・・・・藤十郎息子)が大変。壱太郎の若さが微笑ましい。
「口上」
襲名披露狂言の楽しみは、この口上にあるのだが、ちょっと寂しい。扇雀もいないし。菊五郎、仁左衛門は貫禄でお客をつかむ口上を述べる。
「夏祭浪速鑑」
魚屋の団七という俠客が、義理のある人の息子を守るため、舅殺しを行うという世話物。色んな見せ場と夏らしい彩りがあり、今回、藤十郎は初演という事で期待の演目。随所に上方らしさが出ていて面白かった。序幕の住吉鳥居前では、団七の藤十郎と後で兄弟分となる徳兵衛の仁左衛門の二人が争う「逢引」の場で、二人の息があい、ピタ、ピタと型が決まるのは見ていて気持ちがよかった。仁左衛門がこの様な俠客の役をするのを初めて見たが、なかなか適役だと思う。
二幕の釣船三婦の場では、団七の後見役である三婦という老俠客を片岡我當が好演。関西弁も交え地で演じている様な感じ。それと徳兵衛の妻であるお辰を演じてた尾上菊五郎がよかった。台詞回しがはっきりしているので、鉄火な女ぷりが際立つ。引っ込みで胸をたたく振りも板についてる。
大詰の長屋裏の場では、泥場の舅殺しの場では、場面々で見得がはいる。藤十郎も一つ々の見得を丁寧に決めて行く。舅殺しの後「悪人でも舅は親、許して下さんせ」と言う台詞のタイミングにも、まただんじりの群衆にまぎれて立ち去る最後にも藤十郎の工夫がされている。
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今回の藤十郎の襲名に関しては、先代の贋治郎の影響が大きいのではなかろうか。我々には先代の贋治郎と藤十郎の扇雀との舞台の印象が強く、やはり贋治郎という名跡は先代贋治郎の芸風に寄ってしまう。そこで以前からのあこがれである藤十郎の名跡を継ぎ、新しい芸風を生もうとしているのではなかろうか。

昨年から、中村勘三郎と坂田藤十郎という大名跡の襲名が続いている。この二人の芸風が似ており、同じ方向へ向かって行こうとしてると感じるのは、私だけだろうか?

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