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2006年7月 3日 (月)

「藤田 嗣治」展

「藤田 嗣治」展へ行ってきた。

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展覧会は、1.エコール ド パリ時代、2.中南米そして日本、3.ふたたびパリへ の3部で構成されており、藤田嗣治の全貌がわかりやすく展示されている。

「エコール ド パリの時代」では、渡仏しモディリアニらとの交流の中で、あの乳白色と細い描線の技法を確立していく流れがよくわかった。

この時代、藤田としては、西洋的な中で、最も日本的な表現を求めたのではないだろうか。

日本画のもつ柔らかさ、細かさ、そして優美さがベースとなり、その追求の結果があの乳白色の色となったのであろう。

パリに行き、日本画に近づいていく、それがこの時代の藤田であったと思う。

この時代の絵にカソリックを主題とする「十字架降下」があるが、その背景は金箔が施され、琳派の様式が取り入れられているのは面白かった。


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「中南米そして日本」。この時代は、逆に西洋の表現をいかにするのかを追求した時代だと思える。

それが色や描かれるものの表現に現れている。

その集大成が、「アッツ島玉砕」等の戦争画となっていった。

その主題の題名とは別に、これらの戦争画は構図といい、細かい描写といい、色の塗り重ねの様子といい、素晴らしいものである。

「ふたたび、パリへ」では、精神性が前面にでてくる。

この時代に描かれた子供たちは、私には何かを象徴しているように思える。何を象徴しているのかはわからないが、じっと見ているとなにか畏れのようなものを感じる。

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藤田といえば、「猫」が有名だ。すべての時代に猫は描かれている。決してかわいくは描かれていないが、常に絵の向こうから、絵を見る我々をじっと観察しているような雰囲気を持っている。

色んなところのブログで、評判の良い展覧会であったので、大きな期待をしていったのだが、期待通りの展覧会であった。

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» 「生誕120年 藤田嗣治展」の衝撃 [万歳!映画パラダイス〜京都ほろ酔い日記]
 パリ画壇で活躍した藤田嗣治(1986−1968)の有名な「乳白色」は、僕にとっては苦手だった。正直なところあまり好きではない。それで京都国立近代美術館で開かれている藤田嗣治展にも、なかなか足が向かなかった。東京では混みすぎて鑑賞できないと、東京からわざ....... [続きを読む]

受信: 2006年7月22日 (土) 21時45分

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