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2006年10月 9日 (月)

秋草揺れる「京博常設展」

毎年この時期、京都国立博物館の常設展は秋に関連した優品がでる。それを見に京博へ行って来た。
やっぱり美術も旬の題材のものがいい!

Imgtakaujiまず、眼についたのは、「騎馬武者像」。歴史の教科書によく載っている絵である。私の頃は、「足利尊氏像」として載っていた。
しかし、いまは「騎馬武者像」とされている。
上部に書かれている花押が、二代将軍足利義詮のものであるため、自分の父親の上に息子が花押を書くのはおかしいということで、尊氏ではなく、尊氏に仕えた「高師直」の像とされている。
今、血なまぐさい戦場から戻るところであり、抜き身の大太刀を肩にかざし、興奮冷めやらぬ眼をした総髪の武士の「生きている!」という緊張から解き離れた安堵感をよく表している。
乗っている馬もいいですねぇ。足首がキュッと細くて、いかにも駿馬という感じがする。
Imgrinpa023次は、お目当ての琳派の屏風。宗達派の「伊年印」の屏風が三双展示されている。
これは「菊花流水図屏風」。各扇(パネル)に透し窓が開いている。何故このような窓が作られているのか、単なる意匠として作られているのかはわからない。この菊の絵は花びら一枚々が胡粉を盛り上げて作られており立体的な屏風となっている。
写真は無いが、あとの二双は名前が同じ「草花図屏風」。一つは金地のもの、もう一つは金砂子のもの。
このうち、金砂子の方が特に素晴らしかった。細かく見ると、左隻には鳥が所々描かれており、右隻には虫類が描かれている。また、草花の配置もよく、左右隻のバランスも絶妙のものがある。今までいくつかの草花屏風、秋草屏風を見て来たが、その中でもベストに近いものである。
三双の屏風の真ん中に座り(ちょうど真ん中に鑑賞用の椅子が備えられている。)眺めていると、宗達(派)の絵には、不思議なリズムがある事に気付く。色の濃淡、草花の位置、描かれている草花の背の高さ、それらがゆったりではあるが強弱をつけて見る側にリズム感を与える。そのリズムが見るものを酔わせていく。
Img_8509もう一つのお目当ては、若冲、蕭白、芦雪。プライス展に呼応するように優品を展示している。
若冲は「鶏頭蟷螂図」と「墨竹図」。
「鶏頭蟷螂図」の鶏頭の茎のねじ曲がったアンバランス感と花の朱の強烈な色彩は見るものを引き付ける。花の上にすくっと立つ蟷螂が、その世界を治めるように卓越した顔で描かれている。
写真は無いが、蕭白は「蹴鞠寿老図」と「鐘馗に鬼図」。
両方とも、蕭白独特の、少しねじ曲がったユーモが表わされている。
芦雪は「巌上母猿図」
これも芦雪の持つ、技術の素晴らしさと絵に表す物語性がマッチした秀作である。

その他まだまだ、素晴らしい絵画、着物等も出品されている。
さすが京博である!

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