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2007年1月13日 (土)

「京都御所障壁画」京博新春特別展覧会

京博で開催されている「京都御所障壁画」展に行って来た。
今回公開されるのは、仙洞御所内の御常御殿と御学問所のふすま絵約200点。
御所というと古いように思えるが、何度も火災にあい、今回の御殿は19世紀の明治維新直前(1855年)に建てられたもの。よって、ふすま絵を描いた絵師達も、19世紀の京都画壇の絵師が動員された。
この時の特徴としては、今まで内裏等の絵は土佐派、狩野派等の御用絵師が描いていたものを、円山派、四条派等の町絵師派も参加して描いたという点。この頃の町絵師派は円山応挙が亡くなり、その弟子、息子達によって形成されていた。
その辺の事を、理解していなければ、見に行って肩すかしをくらうことになる。

Imggosyo1パンフレットに載っているのは「桐竹鳳凰図(部分)」(狩野永岳)
四面の襖絵でこの部分は左端の一面。右側の2面には鳳凰がもう一匹と桐の木が描いてある。
狩野派らしい絵で。金砂子と金箔が豪華な雰囲気を醸し出している。
この絵で目につくのは、鳳凰のブルー。
群青の岩絵の具が効果的に使われ、今までの狩野派とは少し違う雰囲気。桐の葉の緑青、曲水の群青、周りの金雲が天皇にふさわしいコントラストを生み出している。
尚、初めて知った事だが「鳳凰」とは雄を「鳳」、雌を「凰」と呼ぶらしい。雌雄そろって「鳳凰」となるとは初めて知った。

Imggosyo2これは「芦に雁図(部分)」(岸連山)
町絵師である岸派(円山応挙の弟子、岸駒の一派)の襖絵(十面)
円山派の写実に基づく画風がよく表れている。応挙から続く京都の町絵師達の実力を示す、すばらしい絵である。
また、応挙の後も、円山派は狩野派や土佐派、そして琳派の手法を取り込み、その画風を高めて行った。この絵にも金雲の描き方や芦の配置の仕方等に応挙以降の工夫が感じられる。
また、雁の羽の質感は若冲等とは少し異なるが、羽の軽さと膨らみをよく表している。

今回、これら襖絵の下図(巻物)5巻が展示されていた。
縦が約50㎝位の巻物に、これらの襖絵が縮小してビッシリと描かれていた。ミニチュア版である。
それが、完成図と同様に細部にいたるまで丁寧に描かれていた。
これには驚かされたし、感心した。やはり、御所の様な所の襖絵となると、事前にどの様な絵になるか許可がいるのだろうか?絵師が思うがままには描けないのだろうなぁ!

展覧会を全部見て回って思った事だが、絵としてはおとなしい絵多い。狩野派や土佐派の御用絵師たちにおいても桃山や江戸初期に見られた豪快さ、きらびやかさがあまり見られないし、円山派等の町絵師においても、人を驚かす様な構成の妙も見られないし、徹底的に細密な写実の技も少ない。やはり場所柄おとなしくならざるを得なかったんだろう。今の迎賓館も同じ様な感じがした。
そういう意味では変な納得をした展覧会であった。

それと、これに引き続いて、二条城の障壁画もバーット見せてもらえるとありがたいのだが。

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