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2007年1月 8日 (月)

京都国際マンガミュージアム

去年の秋に開館した「京都国際マンガミュージアム」へ行って来た。
新しいミュージアムということで、どの様な試みがされているのか興味を持っていた。
しかし、対象がマンガということで具体的に何が展示されているのかは想像がつかない。

Img_9311ミュージアムは烏丸御池の北西にある。建物は廃校となった「龍池小学校」を利用してつくられている。
烏丸通に面したスロープを上がった所が入口。以前の校庭は芝生が張られた広場となっている。
建物は明るい黄土色に塗り替えられ、東側にガラス張りの吹き抜けが新たに作られている。しかし、基本的には龍池小学校の旧校舎をそのまま利用している。だから、階段や一部の廊下は昔懐かしい油引きの板敷きであり、昭和40年代から50年代の小学校の面影が残っている。
廃校にされた小学校の再利用の時に、京都市がとる改築方法として、このマンガミュージアムと室町錦の元明倫小学校にある「京都芸術センター」がよく似ている。
なかなかノスタルチックで洒落ている。
この様な方式であれば、旧学区の人からもあまり文句はでないだろう。

さて入館。まず入口の自動券売機でチケットを購入。大人500円、小学生は100円。このチケットで一日何回も入館可能となる。しかしこのチケットまるで無愛想。地下鉄の切符を大型にした様な物。もうちょっとデザインを考えたらと思う。

内部の廊下の壁面はすべて、マンガが並んでいる。1階は少年マンガ、2階は少女マンガ、3階は青年マンガがズラーッとあいうえお順に並んでる。その数は万を超える册数だろう。ここに並んでるマンガはすべて読む事が可能。しかし、座る席が少なく(一つの階に十席程度)皆さん壁にもたれたり、廊下に座り込んだりして読んでいる。暖かくなれば、芝生の上で読む事も出来るのだろうか?
しかし、ちょっと異様な雰囲気。(コンビニの前に座り込んでいる風景を思い出した。)

旧の教室では、企画展をやっていた。
現在行われているのは「世界のマンガ展」。
これは3部構成で、まず、各国のマンガ雑誌の展示(手に取って見られる)。各国それぞれ特徴があり面白かった。アメリカにはアメリカの、フランスにはフランスの感じがやはりマンガの世界にもあった。
続いて日本のマンガの歴史。鳥獣戯画から始まり、現行のアニメまで。最後に京都国際漫画展の入賞作品の展示。そこに展示されているのは風刺漫画。しかし、時間がすぎると風刺漫画のインパクトが欠けてくる。やはり、こういう作品は旬の時に見るのがベスト。
それと、「龍池小学校」の歴史を展示した部屋があった。校長の古めかしい写真や過去の行事の写真が展示されていた。この部屋には、ずーっと「龍池の子等は〜♪」という校歌が静かに流れていた。

Img_9313マンガは今や世界に誇る日本の文化になっているそうだ!
しかし、私にとってはマンガはあくまでも消費されるものだと思っている。その消費性がマンガの面白さでもあり、マンガが時代性を持ち続けていける秘訣だと思っている。その時代との同時性が、マンガが世界で受け入れられる理由であろう。また、マンガには上品とされるマンガから、エロ・グロにあふれたマンガまである。このように広範囲で、種々雑多で、スピードにあふれたものをミュージアムとしてまとめるのは大変なことだろうと思う。ミュージアムとしての権威付けがかえってマンガの良さをつぶすものになるのかもしれない。また、図書館や他の美術館との連携も今後は必要になるだろう。

そのような事を考えると、今後のこのミュージアムの将来に不安を感じるし、また期待も出来るものである。生活地域にできたミュージアムとして今後も見続けていたい。

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コメント

行ってこられたんですね!わたしはまだ(^^;。
「消費されるのがまんが」というのは同意見です。でもわたしは消費され消えていくものだから意識的に保存しなくてはならないだろうと思います。ファインアートや文学作品は後世まで残りやすいですが、「ジャンクなもの」と位置付けられやすいものは簡単に捨てられ散逸してしまいます。でも実はそういうものが一番その当時の世相や流行をよく現していますね。長い年月が経てば、市井の人の落書きでもその当時を知る資料となりえます。
ここはそういったものの「保存庫」であると考えています。

投稿: はたこ | 2007年1月10日 (水) 10時50分

はたこさんへ
「ジャンクなもの」は捨てがたい魅力があります。後世において見て面白いものは、そういう部類のものだと思います。
今でいえば「福富草子」の巻物とか、浮世絵なんかもその部類にはいるものだと思います。
しかし、このミュージアムは、まだ蔵書に分類ラベルや所蔵印もなく、まだまだ整備ができてないという感じがしました。単に集めるだけでは量に負けてしまいます。なんとか方針と方法をあみだして、有意義なコレクションにしてもらう事を願ってます。(大変でしょうが!!!)

投稿: 好日 | 2007年1月10日 (水) 23時00分

分類していないのかなあ・・・。どのように配架しているのか調査もかねて近々訪ねてみます。

投稿: はたこ | 2007年1月11日 (木) 22時19分

はたこさんへ
プロの眼から見たレポートをお願いします。

投稿: 好日 | 2007年1月11日 (木) 22時52分

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