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2007年4月22日 (日)

「壬生大念仏狂言」

「カンデンデン」で親しまれている壬生狂言の「春の大念仏会」が始まった。

念仏の教えを広く民衆に伝えるために円覚上人が鎌倉時代に始めた念仏狂言。京都では嵯峨清涼寺、千本閻魔堂、壬生寺、神泉苑に伝えられている。その壬生寺での「春の大念仏会」がはじまったので、さっそく見に行って来た。

この念仏狂言、能楽堂で行われる能・狂言とは大きく異なる。まず無言劇であること。(ただし、閻魔堂の狂言にはセリフがはいります。) おはやしは横笛、締太鼓、そして鉦(60㎝位の金属でできた皿を2枚合わせたようなものでそれを木槌でたたく)。また頭にさらしをかぶり面をつけて演じられる事。
無言劇のため見ているものにその筋書きがはっきりとわかるように、身振りはおおげさに演じられる。
それがまたユーモアにあふれた仕草に見え、庶民の芸能として受け入れられている。

Img_mibuこの「春の大念仏会」。最初の出し物は決まっている。「炮烙割り」。その筋書きは。

役人が街角に「一番に店を出した者には税を免じる」との高札を立てて行く。それを見た羯鼓売り(太鼓売り)が一番に店を出そうとするが、不覚にも寝てしまう。そこへ炮烙売りが来て一番乗りを騙しとろうとする。二人が争っている所へ、役人が戻って来、裁きを行う。裁きは芸比べで行われ、一旦羯鼓売りは引き下がる。喜んだ炮烙売りは店先(狂言堂の正面の桟)に炮烙を並べる。そこへ羯鼓売りが戻って来、その炮烙を全て落して割ってしまう。炮烙売りは商売ができなくなり、役人は羯鼓売りに権利を与える。

という勧善懲悪の話。
このとき使われる炮烙は今年の節分のとき、家族の年齢・性別を書いて奉納された炮烙が使われる。
昨年位から、壬生狂言はカメラやビデオの撮影が禁止され、画像は参考書から流用したものだが、実際は1回の公演で約1000枚の炮烙を割る。高さが約1m位まで積み上げられた炮烙が、狂言堂の端から端まで並べられ、それが一気に落されて割られる。壮観なものである。
この狂言で、奉納した炮烙が割られる事により厄除開運が得られるとされている。
9日間の公演で約9000枚の炮烙が割られる。今年我家が奉納した炮烙はどの日に割られるのかなぁ?

初日にもかかわらず多くの観客が集まっていた。笑う所では笑い、驚く所では驚きみんな狂言を楽しんでいた。開放感のある野外の舞台で庶民の芸能を堪能した。

*壬生狂言 春の大念仏会
  4月21日〜4月29日  午後1時〜5時頃まで(29日は夜間も有り)
 演目:毎日最初の演目は「炮烙割り」。以降は日毎に入れ替る。

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