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2007年7月28日 (土)

祇園祭あれこれ07「神輿洗い(28日)」

「還幸祭」も終わり、いよいよ今年の祇園祭も終わりに近づいた。
28日は「神輿洗い」。渡御に使った神輿を鴨川の水で清める神事。

Img_3349この神事は、昔、御霊会に使った神輿は祭りの終わる時に川や海に流していた事に基づいて行われているのではないかと思われる。

鴨川にかかる四条大橋の橋の真中に、神事が行われる事を示す注連縄が張られている、

この場所で午前中鴨川から「御神水」が汲み上げられ、少し下流の川端通り側に設けられた斎場で清められている。

Img_3350夕方7時前頃より、神事ははじまる。

まずは「道しらべの儀」。

八坂神社の「おけら火」から遷された火で、2本の大松明がともされ神輿が通る道筋を清めて行く。

その大松明を輿丁が抱え、四条大橋をめざして走り抜ける。炎がゆれ、緊迫感を持った掛け声が四条通に響く。

Img_3352四条大橋に着いた大松明は、橋の真中に高々と立てられる。

集まった輿丁達に支えられ、やがて「廻せ、廻せ」の掛け声がかかる。

大松明は立ったままの姿で、ぐるぐると廻される。

しばらく四条大橋を清めた松明は、再び八坂さんを目指して戻って行く。

この大松明の燃え滓、これがまた厄除になるものとされている。松明の通る道々には、この燠炭を拾う人達が多く集まっている。

防火のため落ちた燠炭は、水のはいったタンクを背負った消防局の人達が、シューッと水を掛けて行く。それをまだ熱いうちに拾い集めている。
また神事がおわった後の燃え残りの松明も皆さん争う様に持って帰える。焦げた松明の竹を玄関に飾れば、これも厄除、魔除けになるとされている。

Img_3386大松明が八坂さんに戻ると神輿が四条大橋へ向かう。

この時担がれる神輿は「中御座」の神輿のみ。水を掛けるため、周りの飾り等はすべて外されスッピンの表情。この飾りをはずすだけで神輿の重さは相当変わる。軽やかな感じで四条通を進む。

四条大橋に着き、振り回しが済めば「神輿洗い」の神事が始まる。

神主さんが祝詞をあげて、鴨川から汲み上げた「御神水」で神輿を清める。
大榊木で振りかけられる御神水。この「御神水」にかかると無病息災の厄除になるとされている。
多くの見物の方々が、「コッチモ!」「掛けて〜」と叫んでいる。神官も大サービスで「御神水」を振りかける。

Img_3392一騒ぎが終わった後、神輿は八坂さんへ戻って行く。

この「神輿洗い」の神事が行われるときは、何故か雨が降る事が多い。急の夕立が来たり、突然雨になったり。ことしも10日の「神輿洗い」は大雨だった。

今日は夜空も晴れている。石段下辺りまで来ると、ちょうど東山から月が昇り始めた。
月に照らされる神輿を見るというのも久し振りだ。

そんな風景を眺めていると、「今年の祭りもこれで終わりだなぁ」という感慨が湧く。
毎年のことながら、7月は走りっぱなしで過ぎて行く。

Img_3404八坂さんの南門の入口、中村楼の前では「菊水鉾」の囃子方が「祇園囃子」を奏でている。この囃子も今年はこれが最後。この囃子に見送られ神輿は境内に進む。

境内で最後の振りをおこなった神輿は直ちに「神輿蔵」に納められる。

既に納められている「東御座」「西御座」の神輿の間に、「中御座」が置かれる。
これが今年の神輿の見納めである。男達によって奇麗に拭われた神輿にゆっくりとカバーがかけられる。

舞殿の方から輿丁達の最後の掛け声が聞こえて来る。
「ヨーイトセ、ヨーイトセ、ヨーイトセ」。

祇園祭は31日の「疫神社の夏越祭」まで続きますが、神輿も納まったので、これで今年の「祇園祭あれこれ07」を終わります。

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コメント

  夢のような祇園祭のあれこれを、実際の臨場感を持って楽しませていただきました。
 一生のうちに一回、色々なポイントごとの儀式をすべて見てみたいという夢が出来てしまいました。(笑)

 高揚感と達成感、そして人智の及ばないような様々な巡り合わせが祭りを支えているように感じます。

投稿: 東女 | 2007年7月29日 (日) 18時06分

東女さんへ
1か月にわたる祗園祭の姿をいろいろとお伝えしましたが、まだまだ伝えきれない部分もあります。
それに、子供の頃から祗園祭に関わっていますが毎年新しい発見があります。
ぜひ、祗園祭の頃にまた京都へ来られ、この祭りの多様性をご自身の肌で感じてください。

祭りを通じて得られた多くの人達との交流、また一体感は今後とも大事にして行きたいと思います。

今後とも宜しくお願いします。

投稿: 好日 | 2007年7月30日 (月) 00時09分

長丁場、お疲れさまでございました。
わたしも来年は、神輿洗いを見に行きたいと思います。

今まで、祇園祭のほんの一部しか知らなかったのだなあと思いました。それを知るきっかけとなったのが、去年たまたま出会った御神輿だったのですから、ご縁というものを強く感じております。

投稿: はたこ | 2007年7月30日 (月) 23時00分

はたこさんへ
そうですね、昨年の祗園祭の御神輿を見られた記事にコメントさせてもらったのが、始まりですのでちょうど1年ですね。

今年ははたこさんのおかげで多くの人に、御神輿のことを知ってもらうことができました。ありがとうございました。

「祗園祭」だけでなく、京都の日々の事を今後も書いて行きますので、宜しくお願いします。
また、はたこさんの楽しい記事も期待してます。


投稿: 好日 | 2007年8月 1日 (水) 21時58分

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