« 神泉苑大念仏狂言 「桶取」 | トップページ | 家(うち)のごっつぉ (筍) »

2008年5月 4日 (日)

神泉苑大念仏狂言 「大江山」

壬生狂言には源頼光とその家来の渡辺綱、平井保昌が鬼等の怪物を退治する物語が幾つか有る。
「土蜘蛛」「大江山」「羅生門」である。
いずれもが、派手な立ち回りがあり人気のある演目である。

Img_5991今回は「大江山」。
あらすじは、
「大江山に住む酒呑童子を頼光らが退治しにいく。途中血の付いた着物を洗う娘に出会い酒呑童子の館を尋ねると酒呑童子にさらわれた娘であることがわかる。また住吉明神の化身の老人に出会い兜を授かる。やっと酒呑童子の館に着くと、都から客人の到着を喜んだ酒呑童子は酒宴を催す。その酒に頼光らは毒をもり、住吉明神の助けにより、酒に酔った酒呑童子を頼光、綱、保昌の3人が力を合わせ打ち取る。」
という話。

Img_6051絵巻等に描かれている「酒呑童子」の物語。
室町時代にこの物語は好まれたらしく、何種類もの絵巻物が残っている。
また、能にも謡曲にもこの話の演目が有る。

念仏狂言の「大江山」は、絵巻に描かれている様子と比べると、上品な感じがする。上の写真にある、童子が鬼に変身する前の顔付からしても、なぜか子供のようなあどけなさを含んでおり、この演目が能から壬生へと写されたものと思われる。面白い話や、人気のある話はどんどん取り入れていったのであろう。

念仏狂言が盛んになった室町時代に、同様に盛んだった能はあくまでも上流階級の愉しみ。それに比べて念仏狂言は庶民というか下層の人々の愉しみであった。彼らにとって年に一度行なわれる狂言は現在の映画や演劇以上にインパクトのあるものだったと思われる。

Img_6026これは舞台の袖で出番を待つ小鬼達。

彼ら小学生ですよ!。

壬生狂言はこの地区の有志の方々によって保存・継承されている。
多くの講の人達は、それぞれ仕事をしながら、一年を通して練習を重ねている。
それを引継ぐ子供達も、一所懸命練習している。

念仏狂言には、今で言うマニュアルのようなものはなく、先輩達の身振り手振りを覚えて行く事でその芸が伝承されて行く。
そのようにして約700年間程続られてきたことは、驚くべき事であり、近くにいるとそのすごさが感じられる。

講中の皆さん、今年もごくろうさまでした。

|

« 神泉苑大念仏狂言 「桶取」 | トップページ | 家(うち)のごっつぉ (筍) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/95018/20808843

この記事へのトラックバック一覧です: 神泉苑大念仏狂言 「大江山」:

« 神泉苑大念仏狂言 「桶取」 | トップページ | 家(うち)のごっつぉ (筍) »