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2008年8月 9日 (土)

壬生寺万灯供養会と壬生六斎念仏

夕方から突然降り出した激しい夕立も7時過ぎにはあがり、日中の暑さがすこし冷まされた頃、壬生寺では精霊迎えの行事として、本堂の前に掲げた1000個の灯籠とストーパのように作られた千体仏塔に供える蝋燭球に明かりが点じられる。
先祖の精霊を供養する万灯供養会が始まった。

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先祖の名前が書かれた小さい灯籠が並べられた巨大な光の壁の前に備えられた舞台で、今晩は「壬生六斎念仏」が演じられる。

「六斎念仏」は、その起源を空也上人、一遍上人が始めた「踊念仏」に有るとされているが、壬生の六斎は宗教的な雰囲気から離れ、芸能の要素を取り入れ、演曲や囃子に変化をつけて踊られる様になった。

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これは「祗園囃子」という演目。
鉦、笛、太鼓による軽やかな囃子に合わせ、舞台の中央で片手に小太鼓をもった踊り手がお互い掛け合うように踊り出す。
この壬生六斎念仏の講中は囃子方として「綾傘鉾」に参加しているが、祭りの時と同じ囃子なんだろうか? 祭りの時より、よりリズミカルな感じがする。
あの心を掻き立てる様な雰囲気がお盆の壬生寺の境内に広がっていく。

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太鼓の早打ちや、謡曲からの曲が続いた後、「越後獅子」「獅子舞」が始まる。
この演目は「芸能六斎」の真骨頂たる曲。
2匹の獅子が出て来て曲芸に近い演技をする。最後には将棋の台を4段積んだ上で立ち上がったり、逆立ちをしたりする。
そして、休む間もなく同じ獅子で「獅子舞」へと入っていく。

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「獅子舞」では先の「越後獅子」で踊り疲れて眠る獅子を「土蜘蛛」が襲って来る。
「土蜘蛛」に痛めつけられた獅子を太鼓の乱舞で励まし、力付け再び「土蜘蛛」に立ち向かわせる。

「土蜘蛛」は糸を吐き出し「獅子」をやりこめようとするが、太鼓に励まされた「獅子」は強く逆に「土蜘蛛」をやっつける。

壬生狂言の「土蜘蛛」と同様撒き散らす蜘蛛の糸は舞台だけでなく、観客に向かっても投げつけられる。
観客も歓声を上げて蜘蛛の糸をたぐり寄せる。この蜘蛛の糸の芯を集め、財布に入れておくとお金が貯まるという言い伝えがあり皆さん必死。

江戸時代に京都の近郊の農村で盛んだった「六斎念仏」。厳しい労働が続く日々のなかで、仏の教えと愉しみを合致させたものとして人々にとってはかけがえのない愉しみだったのだろう。
娯楽の増えた現在においても、十分楽しめるものである。

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