« 初詣 | トップページ | 「京都の念仏狂言」 第40回京の郷土芸能まつり »

2010年1月10日 (日)

「等伯 若冲」 建仁寺両足院

今年の美術展の最初は、新春特別公開として建仁寺両足院で開催されている「京に縁の二大絵師 等伯 若冲」展から始まりました。

Th_img_ryousoku1

京都では、シーズンごとに色んな寺社等で文化財や建物、庭園なんかの特別公開がされています。
このような場所で見る襖絵や掛軸は、美術館の冷たいガラスを通してみる場合よりも、より近くで親しみを持って見られるのが魅力です。

Th_rimg0018

両足院は建仁寺の境内にある塔頭で、毘沙門天が祀ってある事で有名です。
今回は、長谷川等伯の「水辺童子図」「竹林七賢図屏風」、そして伊藤若冲の「雪梅雄鶏図」が公開されていました。

Th_rimg0051

お寺の門を潜って、玄関口に着くとそこがもう受付です。
そして、玄関の正面にはもう等伯の「水辺童子図」の襖が見えてます。

このあっけらかんと等伯なんかを見せている雰囲気がいいんですよね!
拝観に来られた方も、前に座り込んで見ておられる方もおられるし、30センチ位に顔を近づけて詳細に見ておられる方もおられるし、なかなか美術館なんかでは考えられない雰囲気の中で等伯を味わえます。

Img_ryousoku2_2

これはその「水辺童子図」。

岩皺の打ち方なんかも、永徳なんかと比べると幾分穏やかさみたいなものを感じますが、線の勢いは衰えていません。また遠景に見られる松の描き方はあの国宝の「松林図屏風」の松を思い窺わせます。

特に感心するのは、その余白の間の美しさ。これは狩野派の絵、特に等伯と争った永徳とはまた異なった美しさです。

この襖絵じっくりと見てみると、明らかに表装しなおしたような痕があります。実際の画の大きさはこの襖よりも少し小さく、ひょっとしたら元は屏風絵でなかったかと思わせます。そうするとこれは多分四曲一双であり、これは右隻にあたるんじゃないかなと思えたりします。では左隻は?(有ればいいですね!)

Img_ryousoku

これは、「竹林七賢図」屏風の左隻。

「竹林七賢図」は水墨画の画題として多くの画人に描かれてはいますが、この等伯のように竹を直線的に描いたのは珍しい。今まで見た「竹林七賢図」は、賢人が主であって、竹はその情景の一つであったり、山水の一部であったのに、この等伯の屏風は竹が主のように、黒く太い線で描かれています。
ちょっと今までの画とは異なった雰囲気。

この屏風には等伯の落款として「雪舟五代長谷川法眼等伯」とあります。それは狩野派と対抗するために用いただけなのか、等伯にその意識があったのかわかりませんが、雪舟も「竹林七賢図」を描いたらしいので(文献にはあるが現物は写真でもまだ見ていない。)等伯はどこかでその画をみており、そこからこのような「竹林七賢図」を描いたのかもしれません。そう考えて見るとおもしろいなぁ・・(でも、他の雪舟の画から思えば雲谷等顔の竹林七賢図のほうが雪舟らしいと思えるのですが・・・)

Th_rimg0046

それから中庭を通り、奥の方丈にはいるとそこには、若冲の画が床の間に掛けられていました。

「雪梅雄鶏図」と題されていますが、椿の赤と雄鶏の鶏冠の赤が鮮烈な印象を残す画でした。

それと伝周文とされている「墨梅図」もよかったなあ。

Th_rimg0039

初春から良いものを見せていただきました。

|

« 初詣 | トップページ | 「京都の念仏狂言」 第40回京の郷土芸能まつり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/95018/32952387

この記事へのトラックバック一覧です: 「等伯 若冲」 建仁寺両足院:

« 初詣 | トップページ | 「京都の念仏狂言」 第40回京の郷土芸能まつり »